📦 Linuxでメールサーバーを構築する #2: バーチャルユーザー環境のための必須パッケージ

皆さん、前回の話では PostfixとDovecotがなぜ一緒に必要なのかについてお話しましたね?

メールサーバーに初めて触れる方でも分かりやすいように、 郵便局と郵便配達員の比喩を使って説明したのですが、覚えていますか? 😊

Postfixは「郵便局」の役割を果たしてメールを送信し、

Dovecotは「郵便配達員」のようにユーザーのメールを配達する役割だとお伝えしました。

まだ前回の記事を見ていない方は、まず確認することをお勧めします。

📌 Linuxでメールサーバーを構築する #1: PostfixとDovecotの概念を理解する

🎯 今回の記事の目的

今回の記事では バーチャルユーザー環境でPostfixとDovecotを設定するために必要な 必須パッケージを紹介します。

つまり、 どのパッケージをインストールする必要があるのか、それぞれの役割は何かを順を追って説明します。

💡 注意:

この文章は すでに自分自身のデータベース(DB)を運営している方々のためのガイドです。

バーチャルユーザー環境でメールサーバーを構築するにはDBが必要ですが、

DB自体の設定方法については触れません。

(つまり、あなたがMySQL、PostgreSQL、SQLiteなどをすでに運営していると仮定します!)

📌 バーチャルユーザー環境で必要な必須パッケージ

バーチャルユーザー環境では システムアカウント(/etc/passwd)を使用せず

PostfixとDovecotが データベース(DB)に保存されたユーザー情報を参照します。

これを実現するために必ずインストールが必要なパッケージを一つずつ見ていきましょう。

1️⃣ Postfix (MTA、メール転送サーバー)

📦 インストールするパッケージ:

postfix
postfix-pgsql  # PostgreSQL連携 (MySQLユーザーはpostfix-mysql)

2️⃣ Dovecot (MDA、メール配達サーバー)

📦 インストールするパッケージ:

dovecot-core
dovecot-imapd
dovecot-pop3d
dovecot-pgsql  # PostgreSQL連携 (MySQLユーザーはdovecot-mysql)

3️⃣ Dovecot LMTP (PostfixとDovecot間の通信)

📦 インストールするパッケージ:

dovecot-lmtpd

4️⃣ TLSおよびセキュリティ関連パッケージ

📦 インストールするパッケージ:

openssl
certbot  # 無料SSL証明書発行

✅ 最終整理: 必須パッケージ & 選択パッケージ

📌 必須パッケージ

パッケージ説明
postfixSMTPサーバー
postfix-pgsqlPostgreSQL連携 (MySQLユーザーはpostfix-mysql)
dovecot-coreDovecotメールサーバー
dovecot-imapdIMAPサポート
dovecot-pop3dPOP3サポート
dovecot-pgsqlPostgreSQL連携 (MySQLユーザーはdovecot-mysql)
dovecot-lmtpdLMTPサポート
opensslTLS暗号化サポート
certbot無料SSL証明書発行

🔹 選択パッケージ

パッケージ説明
postfixadminウェブベースのメールアカウント管理
spamassassinスパムフィルタリング
spamcSpamAssassinクライアント
clamavウイルス検査
clamav-daemonリアルタイムウイルス検知
clamav-freshclamClamAVウイルスデータベース自動更新
roundcubeウェブメールクライアント

🚀 次のステップ

必要なパッケージを整理したので、次回はPostfixとDovecotの実際の設定を進めていきます。

✔️ PostfixとDovecotが どのように連携するのか

✔️ LMTP(Local Mail Transfer Protocol)を活用したメール配信方法

次回もご期待ください! 😊